9.Podcastと編集
皆さんは「Podcastには必ず編集がつきもの」と思って居ませんか?そんな風に考える人は意外に多いように感じています。編集によって聞きやすくしたり、ノイズを除去したり、品質向上の為にできることの幅が増えますが、「必要か?」と言えばそうではないと思います。
実際に編集を行わず、或いは前後とカット程度で配信している配信者も多くいます。少し乱暴かも知れませんが、仮にガサゴソと音がしてしまっても構わないから配信してしまえ!としても別に悪いと言うことはありません。お洒落なジングルや番組を印象づけるBGMも番組を引き立てる要素ではありませすが、主題ではないのですから。
最近stand.fmで良くライブ配信を聞きますが、色々なノイズと共に配信が行われています。例えば「ママディレクターズライフ」の配信を行うモカあさんは日に何度もstand.fm配信を行っていますが、実際に生活をされながら配信が行われているので本当に色々なノイズが聞こえてきます。不思議なことに「嫌だなぁ」と思うことは全くありません。
最近stand.fmで良くライブ配信を聞きますが、色々なノイズと共に配信が行われています。例えば「ママディレクターズライフ」の配信を行うモカあさんは「Webディレクターの日々のこと」というstand.fm番組で、日に何度もライブ配信を行っていますが、実際に生活をされながら配信が行われているので本当に色々なノイズが聞こえてきます。不思議なことに「嫌だなぁ」と思うことは全くありません。
※アーカイブは殆どの場合残りませんので、是非ライブ配信をチェックしてください。
9-1.編集の必要性
では、どんな必要性があって編集を行うのでしょうか?編集の目的は大きく2つの要素に分かれると考えます。
- 編集の目的
- 聴取者のストレスの軽減
- 配信者のストレスの軽減
- 番組の完成度の向上
聴取者に与えるストレスの大きな要因を一言で表すと「聞きたくない音」になります。
配信者にとってストレスを感じる要因を一言で表すと「聞かせたくない音」になります。
マイクを触ってしまったときの大きな音、タイミング悪くなるスマホの通知音、咳払い、緊急車両…そういう聴取者が期待していない音を取り除いておけば、ストレスなく安心して番組の内容に集中できます。同時に配信者としてもストレスを軽減出来るのかも知れません。もしかして、配信者のストレス軽減の方が実は意味合いとしては大きいのかも知れませんね… なんか新しい気付きがありました(笑)
例えば前述した間投詞なども多すぎれば気になるかも知れません。かといって全て取り除けばただの独り言のようになってしまいます。大きく過ぎる入力、特に耳障りな部分だけに絞って取り除くだけで聴取体験は向上します。収録、配信になれてきたら「特に気になるところだけ処理する」という感じで挑戦してみても良いでしょう。
ここで付け加えておきたいのは、聴取者のストレス軽減を目的としたノイズの抑制は何も編集に限った話ではない、という事です。収録中に「そもそも編集の必要性と負担を減らそう」との意識ができれば未然にノイズを少なく抑えることができ、編集の手間も格段に改善します。それにしても生放送や未編集で聞きやすく明瞭な包装が出来ているラジオ番組を思い出すと、プロって本当に凄いなと改めて思います。
番組の完成度も配信者毎に、聴取者毎に求めるイメージは違います。ジングルや効果音がテンポ良く入るのが良い事もありますし、番組の雰囲気作りにマッチした素敵なBGMで番組の品質はぐっと上がってくるでしょう。
自分の番組に対して明確なゴールをイメージする事が重要ですね。その上でBGMやジングルで「演出」する事ができれば、きっと素敵な番組に仕上がるでしょう。「よく分からない」という場合は一番簡単な方法は自分のゴールと似たイメージの番組を見つけて、それを参考にするのはいかがでしょうか。
本当に趣味でやっているのか?と疑いたくなる程お洒落な番組、完成度の高い番組はいくらでもあります。センスがあるという事はどんな表現活動においてもプラスに働く物です。私は特定の宗教を信仰していないが、いずれ天に召されたときには「どうしてセンスを与えてくれなかった」とクレームを入れようと思っています。
話の展開で当初の構成と変更した方が分かりやすくなる、そう思うこともあります。その場合は大胆に話の筋を入れ替えてしまうこともできるのが編集の醍醐味です。例えば「たまたま2回同じ内容の話をした」という場合には「面白い方の残す」という事もできます。どうしてもグダグダになった部分は大胆に取り去ってしまおう。そんな事ができるのも編集の力です。