4-4.ミキサー
オーディオミキサーとは複数の音声入力を受け取り、音量バランス等を調整して出力する為の機材です。モデルによりゲイン調整、ローカット(ハイパス)フィルターやEQ(イコライザー)、ファンタム電源供給、ループバック、ダイレクトモニター等の様々な機能を利用することが出来ます。音響の現場からみればマイク、スピーカーと並び必要不可欠な機材の1つです。Podcast収録のみに絞れば必要性は限定的になります、必ずしも必要ではないという事です。
この所のPodcast向けを謳うモデルではマルチトラック録音やLive配信を意識したモデルも増えていて、音声品質の向上や配信の手間の削減に貢献してくれる場合もあります。自分の構築したい環境をよく想像して取り入れるかどうかを検討してみてください。
ミキサーは対面での収録または対面と遠隔の収録の場合等、多人数での収録場面で特に効果を発揮します。対面A、対面Bを入力1、入力2へ。遠隔(PCからの音声)を入力3へ。バランスを整えた音声をレコーダーへ送る。その様な使い方を想像して頂けるとイメージしやすいかも知れません。
デジタルミキサーの中にはUSBでPCやMACと接続しオーディオインターフェースとして使用できるモデルもあります。その場合はデジタルミキサー自体がオーディオインターフェースの役割を果たすため、別途オーディオインターフェースを用意する必要がなくなります。
更にレコーダーの機能を持つモノもあります。ミキサーとして音量バランスを調整し、オーディオインターフェースとしてパソコンと接続・配信しながら、レコーダーとして録音する。これを一台でこなしてしまうのです。便利な世の中になりました。ただし、「オーディオインターフェースとして使用中はレコーダーの機能がオフになる」事が多いので、機種選定の前には取扱説明書等をよく読んで希望する使用方法が実現可能かを確認して下さい。
ミキサーを使用して遠隔収録を行う場合は「エコーバック」にも注意が必要です。エコーバックについては後ほど改めてご説明します。