3-3.プラットフォームの選択
Podcastは「どこか特定のプラットフォームのみを選択して配信する」という誤解をよく聞きます。
これまでも何度か言及しましたが、Podcast配信の基本は「RSSを活用している点」にあります。配信情報を内包したRSSのURLさえあれば、原理として何処の配信プラットフォームへも登録が可能となります。その為、どこか特定のプラットフォームを選択するというよりも「できるだけ多くのプラットフォームに登録する」という考え方になります。
Podcastの各プラットフォームへの登録は一つ一つ手作業でRSSを登録していく方法と、プラットフォーム側で自動的に認識する場合の2つがあります。例えばanchorでは管理画面からAppleやSpotifyを含むメジャーな配信プラットフォームへの配信登録を支援する機能が存在しています。各プラットフォームの管理画面を開いてRSSフィードを登録する、という作業を繰り返す必要が少し減るので大変便利です。
注意点として、anchorによる登録支援を使用した場合も各プラットフォームの管理はanchor側から行うことは出来ず、各プラットフォームの管理画面に依存します。配信を終了する事になったり、RSSフィードURLを変更する場合等は各プラットフォーム側の設定が必要となる場合があります。
事業縮小を決めたHimalaya等の新興プラットフォームは独自の収益性を求めるため「専用コンテンツ」を持ちたがる傾向があります。「プラットフォーム自身の魅力向上の為に独占配信を必要としている」と考えられます。主要プラットフォームはどうか?と言えば、こちらもやはり独占配信の獲得に力を入れ始めています。
例えばSpotifyは「クリエイター・サポート・プログラム」という名目で、“才能ある音声コンテンツクリエイターを発掘し、データやナレッジ、プロモーション機会を提供することで彼らがキャリア基盤を確立できるようにサポートしていくプログラム“という展開をしています。
Japan Podcast Awardの中では「Spotify NEXTクリエイター賞」として取り上げられています。
参照URL:https://www.japanpodcastawards.com/
第一弾に選ばれたのがコテンラジオや墓場のラジオという押しも押されもせぬビッグネームだった為、単にSpotifyが独占コンテンツを欲していただけなのでは?と邪推してしまいました。
配信者側かプラットフォーム側か、いずれにしても独占配信は大多数の配信者には無関係な話題なので、聴取数を増やしていく為には可能な限り多くのプラットフォームを経由して自身のPodcastを配信していく事を考えていくべきでしょう。